テレワークを取り入れたり、風邪症状がある社員に在宅勤務を命じる企業も増えてきています。学校が休校になることで出勤が難しくなった方も多いですね。
外出を控えたり在宅勤務になると、ネット通販などを利用して宅配便を受け取るシーンがこれまで以上に増えます。
基本的に配達員の方から手渡しで受け取ることになっている宅配便や、日々届く郵便物。その感染リスクは大丈夫なのでしょうか。
海外宛ての荷物は、遅延や配達中止といった影響も出ています。日本郵便やAmazonなどでも感染者が確認されました。
宅配便や郵便を利用する場合の疑問や配達遅延の状況、各社で行われている感染予防の対策、受け取る際の注意ポイントをまとめました。
宅配便や郵便は大丈夫?安全それとも危険?
生活に欠かすことのできない宅配便や郵便。新型コロナウイルスが流行する中、利用することの危険性は、結論から言うと感染リスクは0ではないが、比較的低いといえます。
- 宅配業者各社は消毒などの感染予防対策に力を入れている
- WHOによると感染流行地域や国からの荷物、郵便物の受け取りは問題なし
- 流行により、国際宅配便や郵便の受付停止、大幅な遅延が発生中
- 受け渡し時の飛沫感染・接触感染のリスクはあり、手洗いや消毒、咳エチケットが必要
- 宅配業者と利用者が、お互いに感染しない、させないための感染予防対策が重要
- 置き配や非接触での受け渡しを実施している宅配業者も
ではなぜそういえるのか、具体的にみていきましょう。
新型コロナウイルス流行!宅配便・郵便を利用する際の疑問
宅配便を利用する際に感染しないか疑問に感じる点についてまとめます。
流行地域や海外からの荷物・手紙は受け取って大丈夫?
新型コロナウイルスが流行している地域や国(例えば中国)からの荷物や手紙を受け取って問題ないとWHO(世界保健機関)が回答しています。
ウイルスは単体で増えることができず、生体の中でしか生きられません。空気中など生体の外では時間が経てば死滅します。
厚生労働省、WHOによれば一般的にコロナウイルスは手紙や荷物のような物で長時間生存することができないそうです。
研究上は、ウイルスが付着した表面の種類や温度、湿度といった条件によって異なりますが、数時間から最大数日間生存するとされています。
WHOは、もし表面が汚染されていると思われる場合は表面を消毒した後、手洗いかアルコール消毒を行い、目・口・鼻に触れないよう呼びかけています。
宅配便のやりとり、配達員や荷物から感染する?
後述しますが、宅配便の配達員は手洗いや消毒など予防対策を行っているため、可能性は比較的低いでしょう。
コロナウイルスは荷物や郵便のような物で長時間生存できないとはいえ、ウイルス付着後、短時間のうちには接触感染が起こり得ます。
荷物を受け取る前後に、マスクや手洗い・消毒を行うことで感染リスクを下げられます。
ウイルスが荷物などの表面に付着していたとしても、手で触った=感染ではありません。受け取り確認のハンコやサインも、自宅にあるペンを使うことで接触感染を避けることができます。
配達員の人と直接会わずに受け取りできる?
宅配ボックスを利用すれば可能ですが、それ以外は業者によって異なります。紛失や盗難等を防ぐために手渡しが原則なので宅配ボックス以外では難しいことが多いようです。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、配達員と対面せずに荷物を受け渡しできる業者が増えてきました。

ヤマト運輸は非対面での受け渡しに対応していますし、Amazonは「置き配」という、配達員と対面せず、不在時でも荷物受け取りができるサービスを行っています。
宅配ボックスや玄関、メーターボックスの中といういくつかの選択肢から受け取り場所を選ぶことができますが、紛失や盗難等のリスクはあります。
中国宛てなど国際宅配便・郵便の遅延状況は?
中国のAmazonやタオバオなどのネット通販サイトは、格安で人気がありますが、こうした国際宅配便・郵便にも影響が出ています。
中国のネット通販でおなじみのチャイナポスト(中国郵便)と提携する日本郵便は、EMSや国際郵便物の引受を一部停止しています。
理由としては、各国で国際郵便物の受入停止等の措置が取られていることおよび日本との間で発着する航空機が大幅に減便・運休となり、輸送ルートが途絶えているためとされています。
一部または全ての国際郵便物の引受を停止している国・地域は4月9日時点で、合計160となっているそうです。
ヤマト運輸では国際クール宅急便は香港、台湾、シンガポール、タイ宛の荷受け再開は未定としています。
航空輸送に利用するANAの深夜貨物便が3月以降も引き続き運休、減便が決定したことが理由とのこと。

フェデックスも多くの国・地域でサービスを一時中止しており、大幅な遅延は避けられない状況です。
さらに中国国内で企業活動自粛やテレワークなどにより、荷物の配達時に連絡が取れないケースがあるようで、荷物を発送する際には携帯電話などの連絡先を記入してほしいと呼びかけています。

スポンサーリンク
宅配・物流業者 各社の感染予防対策は?
ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便といった宅配業者各社が、安全のためどのような感染予防対策をとっているか調べてみました。各社が実施している予防対策は主に下記の通りです。
- マスクの着用、うがい、手洗い
- 不要不急の出張や海外渡航の禁止
- 会議や研修等を中止または時間短縮
- 発熱など症状がある場合は出勤を自粛
- 対面以外の受け取り方法の提示 など
ZOZOやロコンドの物流センターも消毒や手洗い、マスクの着用を呼びかけているそうです。
佐川急便は、専用端末の画面にタッチペンや素手で 荷物受け取り時のサインをしてもらう方式を導入していましたが、感染予防の観点から当面取りやめることを発表しました。
ヤマト運輸は公式サイトで、マスクを着用することについてお知らせを掲載しており、同様のお知らせは各社公式サイトに掲載されています。
各社とも感染予防のために、対策を強化していることがわかりますね。
宅配便・郵便の受け渡しを行う際の感染リスクと注意ポイント
荷物を介しての感染は基本的になく、宅配業者各社が感染予防の対策を強化しています。 配達員の方との接触も少なく、感染の危険性はかなり低いといえますが、それだけで大丈夫でしょうか。
宅配便の利用者は、以下の2パターンと考えられます。
- 風邪症状等がなく、外出を控えている人
- すでに感染、または風邪症状があり自宅療養している人やその家族
宅配業者だけが対策をとっていたとしても、利用者側も対策をとっていなければ自宅療養している人などから感染が広がる危険性があります。
こうしたリスクをふまえて、宅配便を利用する際には、配達する側も受け取る側も感染予防対策を行うことが重要です。
利用者側が注意すべきポイントは以下の5点です。
- 玄関のドアノブなどを消毒
- 非対面での受け取りが可能であれば利用する
- 受け取り前後に手洗いやアルコール消毒をする
- マスクをしたり、咳エチケットを行う
- 受取時に使用するペンは用意する。ペン、ハンコも消毒し、使い回ししない
- 荷物の表面にウイルスが付着している心配がある場合は消毒する
宅配便の利用は宅配業者の予防対策があるからこそ、より感染リスクを下げることができています。さらに個人が感染予防対策をしっかり取ることで、安全性を高めることができますね。
- 宅配業者は各社それぞれが感染予防の対策を強化している
- 飛沫感染、接触感染の可能性はあるので、手洗いや消毒、咳エチケットを必ずする
- 荷物の受け渡し時に触れる場所は消毒しておく
- 受け取り確認にサインする場合、ペンは利用者側が準備しておく
- 非対面での受け取りが可能であれば利用する
- 宅配業者、利用者がお互いに、感染しないさせないための対策が必要
新型コロナウイルス感染予防のため宅配業者・利用者双方が対策を
流行を続ける新型コロナウイルスの影響により、主に中国宛ての国際宅配便・郵便は大幅な遅延が発生している状況です。
こうした宅配便や郵便を受け取っても大丈夫なのか、国内の宅配業者の対策や危険性、注意ポイントをまとめました。
荷物や郵便物からの感染リスクは低く、宅配業者それぞれが感染予防対策に力を入れているため、感染の危険性はかなり低いということがわかりました。
もちろん、だからといって100%安全なわけではありませんので、お互いに感染しないさせないために、宅配業者と利用者、ひとりひとりの感染予防対策が重要となります。
予防策をとっていれば絶対に感染の危険性がなく安全だ、大丈夫だというわけではありません。宅配便や郵便を利用する際には、リスクを正しく知った上で対策することが必要です。
重要なのは、感染予防に効果的な対策として、手洗いの方法やマスクのつけ方、咳エチケットなどを身につけることといえるでしょう。
新型コロナウイルスの流行が一日も早く終息することを祈るばかりです。
スポンサーリンク
コメント