4月7日に東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県に緊急事態宣言が出されましたが、全国に拡大されるようですね。
外出自粛が呼びかけられ、在宅ワークに切り替わった人も多いようです。慣れない環境での仕事に、肩こりや腰痛に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
マッサージやもみほぐしに行きたくなったり、普段から整体などに通っている人もいますよね。
マッサージや整体、鍼灸、もみほぐしやリフレクソロジーといったリラクゼーションサロンなどは営業しているのでしょうか。
すでに緊急事態宣言が出された地域では、休業要請の対象となる施設も発表されています。
緊急事態宣言の法的根拠と、すでに行われている休業要請から、緊急事態宣言が全国に拡大した際に、マッサージや整体、鍼灸、リラクゼーションサロンなどがどうなるのかをまとめました。
- 改正特措法に基づく緊急事態宣言が全国に出された
- すでに緊急事態宣言が出された7都府県で、休業要請対象が発表
- 医療施設としてのマッサージや鍼灸、整体などは営業可能
- エステ、ネイルサロンなどは休業要請の対象だが条件付きで営業可能
- 休業要請の有無は、国家資格があるかどうかがポイントと考えられる
- リラクゼーションサロンは国家資格がなく、休業要請対象のエステサロンなどに準ずる可能性=休業の可能性がある
- 営業可能なケースでも感染予防対策を取ることが必要なため、休業するかどうかは店舗ごとの判断次第
東京や大阪など7都府県休業要請まとめ!マッサージは?
4月7日に緊急事態宣言が東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県に発令され、翌週にそれぞれの都府県が休業要請対象施設を発表しました。
マッサージや整体、鍼灸やリラクゼーションサロンなどはどうなのでしょうか。
東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県は、有資格者が施術するマッサージや整体、接骨院などは適切な感染防止対策をとった上で営業可能と明示しています。
千葉県、埼玉県、福岡県は、こうした施設について特に明示していませんが、医療施設は当然営業可能としています。
またいずれの都府県も、リラクゼーションサロンについての記載はありません。
マッサージや整体、鍼灸は医療施設?
肩こりや腰痛対策のもみほぐしマッサージ、足つぼやアロマテラピー、リンパマッサージなど、多くの「マッサージ」店がありますね。
こうしたリラクゼーションサロンは、医療施設としてのマッサージなどとどう違うのでしょうか。
違いのポイントは、国家資格者が施術するかどうかといえます。
法律で認められたマッサージができるのは「あん摩マッサージ指圧師」の国家資格を持っている人、鍼灸は「はり師」「きゅう師」という国家資格を持っている人ができます。
同様に、整体に関しては、「あん摩マッサージ指圧師」と「柔道整復師」の国家資格があります。
これらの資格以外はすべて民間資格で、国家資格者が施術する施設では、保険診療の適用があります。
リフレクソロジーやアロマテラピー、リンパマッサージなどのリラクゼーションサロンは、国家資格はもちろん、民間資格さえなくてもできるものなのです。
国家資格がある人が施術する場合は、治療目的で健康保険の適用があり、症状に対する施術の対価となります。病院と同じ感覚ですね。
リラクゼーションサロンが行うマッサージは疲労回復であり、法律上マッサージではなく、施術時間に対する対価を支払います。
「リンパマッサージ 60分6,300円」といったかんじですね。
ではリラクゼーションサロンのマッサージは違法なのか?というと、そういうわけではありません。
資格のない人が法律上の「マッサージをする」のは禁止されていますが、「マッサージ」という言葉を使うことは禁止されていません。
ややこしいですが、「マッサージ」という看板を出していても、実際には「もみほぐし」をしていればセーフなのですね。
とはいうものの、リラクゼーションやもみほぐしといった言葉を使うことで、法律に触れないようにしているというのが現状のようです。
緊急事態宣言が出た時に営業可能な医療施設として扱われるかどうかは、国家資格者が施術する施設かどうかがポイントとなるといえそうです。
鍼灸、マッサージ、整体といった施設も、適切な感染防止対策をとった上で営業可能とされています。
こうした対策を取れるかどうかについては店舗ごとの判断に委ねられていますので、実際に営業するかどうかについては、それぞれの店舗で分かれているようです。
利用する場合は、それぞれの店舗に個別に確認する必要があります。
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緊急事態宣言でリラクゼーションサロンは営業自粛?
国家資格者が施術する国家資格者が施術するマッサージ、鍼灸、接骨院、整体院などは保険診療ができるため医療施設として扱われるため、緊急事態宣言が出ても営業可能であることがわかりました。
では国家資格はなく民間資格のみ、最悪その民間資格がなくても営業可能な、リフレクソロジーやアロマテラピー、リンパマッサージなどリラクゼーションサロンは休業要請の対象なのでしょうか。
施設が休業要請の対象になるかどうかについては、「新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令」や「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」に基づいて決められています。
「新型インフルエンザ等対策特別措置法」で大枠が決められており、詳細は「施行令」や「基本的対処方針」で決まっているのですね。
新型インフルエンザ等対策特別措置法では、都道府県知事が必要と認める時、多数の者が利用する施設の管理者に対し、使用制限や停止などを要請できる(第45条2項)とされています。
使用制限できる多数の者が利用する施設として、新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令の第11条に学校や劇場、映画館などがあげられています。
生活に必要な店舗・サービスなのかどうか、といった点で休業要請の対象かどうかが分けられているといえます。
使用制限、つまり休業要請できる施設のひとつに、「理髪店、質屋、貸衣装屋その他これらに類するサービス業を営む店舗」があります。
7都府県で緊急事態宣言発令後、それぞれ休業要請対象施設が発表され、最終的に美容院や理髪店は休業要請の対象外となっています。
一方で、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県はエステサロンやまつ毛エクステ、ネイルサロン、日焼けサロン、脱毛サロンは休業要請対象と明示しています。
こうした施設は現在、1,000平方メートルを超える場合は休業要請、100平方メートル以下であれば感染予防対策を取った上で営業可能とされています。
この差は何なのかを考えると、国家資格の有無といった点にやはりポイントがありそうです。
美容院や理髪店は「美容師法」「理容師法」という法律に基づき許可をとった施設で、「美容師」「理容師」はともに国家資格です。
「美容師法」「理容師法」については、こちらの記事にまとめています。
リラクゼーションサロンに国家資格者が全くいないというわけではないでしょうが、リラクゼーションサロン自体は法律に基づく施設ではありませんし、国家資格も必要ありません。
ネイルサロンやエステサロンも同様に、国家資格も法律もありません。
リラクゼーションサロンの扱いは、ネイルサロンやエステサロン、脱毛サロンといった施設に準ずる可能性が高いといえそうです。
しかしリラクゼーションサロンなどは比較的店舗が小さく、100平方メートルを超えないものが多いと考えられ、営業可能な店舗が多いのではないでしょうか。
とはいえ、適切な感染防止対策を取ることが前提となっていますので、感染防止対策が取れないと店舗側が判断する場合もあります。
リラクゼーションについても、休業か営業かは店舗ごとの判断になるため、利用する場合は事前に確認が必要といえます。
マッサージやリラクゼーションは自粛すべき?
すでに緊急事態宣言が出されている地域では、医療施設として国家資格者が施術するマッサージや鍼灸、整体などは営業可能とされています。
一方、エステサロンやネイルサロン、マツエクサロンなどの生活に必需ではないと判断されたサービスについては、東京、大阪などで休業要請対象となっています。
もちろん条件付きで営業できるので、営業している店舗もあるでしょう。在宅勤務に切り替わって時間ができたし、営業しているなら行ってもいいかなと思いますよね。
普段、ネイルやマツエクなどを常にしているなら、やらないと落ち着かない!という人もいると思います。
しかしネイル、まつげエクステ、エステといった施術は、どうしてもスタッフの人と長時間、近距離で接していますし、店舗も不特定多数の人が来ています。
整体やマッサージ、鍼灸、リラクゼーションも同じですよね。
店舗側で感染予防対策をとっていたとしても、やはり外出すること自体がリスクを高めてしまうでしょう。
緊急事態宣言で外出自粛が呼びかけられている中、まずは利用しないことを一番に考えたほうがよいのではないでしょうか。
緊急事態宣言でリラクゼーションサロンは休業の可能性
緊急事態宣言でマッサージや鍼灸、整体、リラクゼーションサロンなどは休業かどうかについてまとめました。
国家資格の有無といった点が分かれ目と考えられ、国家資格のないリラクゼーションサロンも休業要請の対象となり得るといえます。
営業可能とされる鍼灸や整体をはじめ、エステサロンやネイルサロンなども、すでに休業したり、営業を縮小している店舗が出ています。
利用したい場合は、営業時間などを確認することが必要となりそうです。しかし感染しないさせないためには、やはり利用しないのが一番だと考えられます。
一日も早く感染拡大が収束するよう、ひとりひとりが手洗いや咳エチケット、3つの「密」を避けるといった対策により力を入れていきたいですね。
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